「・・・・・で」

これからどうしろと。

『元に戻れるまで世話になる』とか言いやがって。

つか何でこんなに落ち着いてんだこいつ。

俺でもトリップなんてしたら慌てるぞ。

「・・・・・・・・・」

毛利はずっと窓の外を眺めてる。

高層マンションの最上階と城の天守閣と、どっちが高いんだろうか。

それにしても階段で移動って大変そうだなぁ・・・

「・・・・平和なところぞ」








2.はじまり








 「ん?」

「違うか」

まぁ・・・確かに、この国はまだ平和な方か。

「戦など起きておらぬのか」

「この日の本・・・日本じゃな。 海の向こうの方じゃ、酷い有様らしいけど」

分かるように言葉を選んでく。 結構大変だ。

「昔、世界で大きな戦があって。 それがこの国の最後の戦」

この広島にも、大きな被害があった。

2度と草の1本も生えないような焼け野原だったそうだと言ったら、毛利は怒るだろうか。

「陸や海だけじゃない、空からも攻められる。 規模は違えど、結局やってることは同じだけどね」

・・・・・暗い話は、終わりにしよう。

「・・・・ふむ」

一応聞いてはいたらしい。

俺は改めて毛利を見た。 当たり前だが、着物だ。

「とりあえず服か。 部屋はここでいいとして・・・布団もあるし」

そこのベランダに出れば朝日もよく見える。 問題なし。

「元に戻るまで、この時代で生活するわけだし。 色々必要なモンがあるだろ」

さて、こいつには何色が似合うだろうか。

やっぱ緑・・・・は、『あ、毛利だ』ってなことになるな。 却下。

もう腕まくりYシャツでいいんじゃないか。

だってこいつ半そで似合わないに決まってる。 もう夏なのに。

「行かぬのか?」

「行きます、行きますっての」

はぁ・・・・・何で俺が。

来るならBASARAファンの奈美子のとこに・・・あ、でも奴は真田幸村一筋か。

毛利でストーリーモードプレイしてて『ごめんよゆっきぃぃぃ!!』って号泣してたもんな。




















 買い物もそこそこに、とりあえず帰ってきた。

省略しすぎだって? だって画面の前のお前、ちょっと遊戯王の部屋行って連載読んでこい。

流れは大して変わらないから。 それほど強引でもなかったけど。

「・・・・・・・・・・・・」

そしてまた窓の外眺め始めましたよこいつ。

夕陽は反対側だから、見えない。

外に出たら見えると思うけど。

『〜〜〜〜♪』

「ん・・・・・・」

電話? ・・・・・・あ、奈美子からだ。

毛利は・・・・ビクッてなった。

「もしもしー?」

『もしもしー、じゃないわよ! 休むならあたしにぐらい連絡よこしなさい!』

「あー・・・悪い」

『千里だって心配してたんだからね? 具合悪いんじゃないかとか・・・』

いっそ具合を悪くしただけな方が平和だった。

「とりあえず俺は大丈夫だから、明日はちゃんと来れる」

『ホント? 絶対だからね?』

「あぁ、じゃぁ切るぞ」

ピ。 電話を切ったら、毛利が訝しげな目でこっちを見てるのに気付いた。

「・・・・誰と話しておる?」

「これ」

携帯を突き出す。 ますます眉間に皺が・・・・・

「えーっと・・・話してる相手もこれと同じようなもんを持ってて・・・・・」

とりあえず携帯について説明してみる。

あ、これからこいつにしなきゃいけないであろう説明はどんどん省いてくよ。

だって、全部してたらきりがないじゃないか。

「遠く離れていても会話ができるのか」

「そーゆーこと」

理解が早いな。

てっきりこいつは適応力なさそうだと思ってたのに。








 それにしても、トリップしてきたのがこいつだったのはまだ幸いだったかもしれない。

伊達とか竹中とか眼帯や仮面みたいな小物系はもう『似てる人』じゃなくなくなりそうだし。

真田とかは大人しくしてくれなさそうだし。

猿飛佐助でもよかったかな。 まぁ他にもまだマシなキャラはいるかもしれない。

あれだ、おっs・・・・若くないのがいたら嫌だな。 皆あれだ、でかいし。

豊臣とか今の日本見て激昂しそうだよな。 つか和室の天井が抜ける。

ザビーとか松永とか織田とか若いけど明智とかいたら、もう俺このマンション捨てて逃げるわ。

「先ほどから何をぶつぶつと呟いておる」

「え、あ、声出てた?」

「よくは聞き取れなかったが・・・」

よかった。

あまりにも毛利のとこの世界のキャラを知りすぎてたら、さすがに怪しまれる。

「毛利」

「・・・・・・・・」

手を差し出してみる。 いや、あの、一応握手を求めてるのですが。

「・・・・・・・・・・・」

「・・・・えっと」

何だよ、俺から握手を求めるって10年に1度あるかないかの超レアモノだぞ。

「その・・・・これから、よろしく」

「・・・・フン」

・・・いいよ、もう諦める。





























 ここで問題発生。 明日学校どうするよ。

行くって言ったからには行くが・・・毛利どうなるよ。











































































  

逆トリップって最初にすることは皆同じになっちゃいます・・・
それにしても、さんヒロイン2に見えませんね。
そして、毛利喋らない。 変換ない。
毛利は女の名前呼びませんよね。 さんに対しても『貴様』呼ばわり。
この連載は軽めに終わらせようと思います。
ぶっ飛んでラストが浮かびました。
あ、言い忘れましたけど贅沢に2話同時upです。