「逃げたぞ!!」

「追え!!」

私は彼女の無事を確認すると、すぐに奴等を追おうとした。

「・・・・・・・ティア・・・・・・・」

すると、彼女は私の服を掴んでいた。

「怖い、怖いよティア・・・・・・ずっと傍にいて・・・・・・・・それでクユリを・・・助けて」

「・・・・あぁ」

私は主を抱き抱え、奴等を追った。

「・・・・・・ご主人様」

クユリは立ち止まって、私達の方を見た。

「・・・・・来ないで、ください・・・・ッ」

笑った顔で、涙を流し。

 ・・・・・・・・そしてクユリは、殺される。

『バキュン』

私は後ろを向き彼女を抱き締めた。

・・・・・幼い彼女が見るのは酷だ。

そして銃を撃った人間がリーダーらしき人間に叱られる声が聞こえた後、奴等は立ち去った。

「クユリ・・・・・・・」

私は黙って彼女に前を向かせた。

「あ・・・・・・・・・・・あぁ・・・・・・・・・・」

彼女は大声を上げることもなく、ただ大粒の涙を流し、声にならない声を発している。

血塗れになったクユリ。

もう助からなかった。

「ヤだよぉ・・・・・・クユリ・・・・・・・・・」

・・・・・その日彼女は、4つのモンスターボールばかりでなく、大切なモノを失ったのだ。

 そして、今日がクユリの命日。

私達はポケモンタワーにいた。