「バクラ様ぁぁぁああああああああ!!!」
「ぐはぁっ」
見たか私の飛び蹴り!
「てめぇ、何しやがる!!」
「バクラ様が私の話聞いてくれないからです〜」
別に某熱血師弟の真似をしたかったわけじゃない。
バクラ様に私の名前叫びながら殴られたいわけじゃない、むしろ華麗によけたる。
「だってバクラ様、何言っても生返事だし!」
「あー・・・・悪ぃ」
「悪いじゃないっすよ、もう・・・」
「で、何の話だ?」
・・・マジで聞いてなかったのかよ!
「腹減ったから何かくれ!」
「あぁ? んなもんあるかよ」
「えぇっ・・・食糧なし?」
そんな馬鹿な、有り得ない。
「だからあの木の実とっとこうって言ったんじゃないっすか!」
「荷物になるだろうが!」
「いいだろ別に! このところ追手に追われるようなことしてないんだから!」
何というか・・・この頃王墓の警備が厳戒態勢らしい。
それでバクラ様が村から根こそぎ食糧奪っていこうとします。
なので私はストッパー役でして・・・・はぁ。
「なーんーかー食ーべーたーいー!!」
「うるせぇ! ほら、さっさと馬に乗れ!」
「目指すは実のなる木でお願いします」
「おらよ、水だ」
「どーも・・・・ってねぇ!」
もう水もねぇじゃん! どうするよ!?
「人間水だけで1週間は生きられるっていうけどさぁ・・・」
まず十分な水がないし、比較的脂肪を蓄えてる現代人だからこそだなぁ・・・
いや、普通に元からガリガリでも断食してる地域あるけど・・・
「しゃぁねぇ、この先の井戸で汲んでくるか」
「っしゃぁ!」
水分補給完了。
さて、食糧はいずこ・・・
「・・・あ、オアシスだ!」
魚いたりしないかなぁ・・・
ってか、漫画とかに出てくるそのまんまのオアシスだな。
「こりゃ、漫画みたいに実は蜃気楼ってオチも・・・」
「・・・・・・なかったな」
「うん」
本物だったわ。
「・・・・・あ、そういや」
鞄の中に、あれがあったような・・・あった。
「まぁ・・・そりゃ溶けてるよな・・・」
「? 何だそれ」
「飴」
栄養補給にはなるだろ・・・ちょっとだけだけど。
「口がさみしいからさ」
「おい、食いモンかよ!? 寄越しやがれ!」
「や、やだよ!」
せっかく見つけた飴、お前なんかに渡すもんか・・・!
1粒の飴玉を巡る格闘を繰り広げること約10分。
「だから、寄越せっつってんだろ!」
「やだっ・・・・・・・・・あ」
『ぽちゃん』
・・・飴、オアシスん中に落ちた・・・
「おい、何やってんだよ!」
「だ、だって・・・・」
その時。
『・・・ボワァ・・・!』
「「!?」」
お、オアシスが光った・・・・・!?
『そこのお2人・・・』
「・・・わぁ、オアシスの女神現れちゃったよ」
『あなたがたが落としたのは、この箱いっぱいの飴ですか? それとも、この箱いっぱいの木の実ですか?』
・・・・・・斬新な選択肢だな。
「りょうh「いえ、どちらも違います。 私が落としたのはたった一粒の飴玉でございます」
『あなたは正直者ですね・・・ご褒美として、この箱2つとも差し上げましょう』
「あ・・・ありがとうございます」
そして、女神はまた水の中へ消えていった・・・
「・・・何だったんだ、あれ」
「さぁ?」
というわけで、今は2人で食事中です。
「いやぁ、これでしばらく食い繋げるや」
「だが、こんなにいらねぇだろ」
「堅いこと言わない言わない」
あぁ、ホントよかった・・・・・・・
「そうそうバクラ様、あぁいう時は正直に答えるのが常識だよ」
「そうなのかよ?」
「嘘つくと元々持ってたモンも返してもらえないんだって」