「アルフォースブイドラモンッ!!」
「うおッ!?」
部屋で休んでいたアルフォースブイドラモンに向かってドアを突き破るようにして怒鳴ったマグナモン。
「なんだ、マグナモンか」
「なんだ、ではない!
はどこだ!!」
「・・・・どっこだろうなぁ・・・あはは」
「しらばっくれるな!!」
アルフォースブイドラモンはごまかそうとするがマグナモンが再び怒鳴ったので仕方なく身体を起こした。
「あいつなら大丈夫だって」
「・・・・・・知ってるんだな?」
「げ」
時既に遅し。
「こんなことをするのは・・・・・お前しかいないからな」
第3章 2.Opposite In Temperament
「ちぇ・・・・まぁそんなカリカリするなって」
「貴様・・・・・・
が今どんな立場にいるのか分かってるのか!?」
外見も中身もまだ12歳の少女とはいえ、は将来デジタルワールドの『神』となる存在。
そしてその存在はデジタルワールド全土に知れ渡っている。
それ故、そう気軽に外に出ることは、危険も伴っているわけで。
「んー・・・・・確かにを倒せば自分がイグドラシルの後継者だーとかいうワケの分からない奴等もいるかもしれないけど・・・・・・・」
「そういう奴等がいるから怒ってるんだ!」
「はいはいどうせ
がそんなのに絡まれて『嫌!』なんて可愛い悲鳴をあげてるところでも想像してるんだろ心配するなあの子は強い」
「・・・・・・・・誰がするかッ!!」
マグナモンはついが泣きながら『助けて・・・』なんて言っている絶対にありえない光景を想像してしまった・・・
が、すぐにそれを振り払いまたアルフォースブイドラモンに怒鳴る。
「・・・・・顔が赤いぞ?」
「ッうるさい! それよりをどこに連れていった?」
「あー・・・・・光の街」
その瞬間、マグナモンは光の如く飛び去っていった・・・・・・・・・・・・
一方、達は。
「じゃ、とりあえず俺はまた街をまわってくるよ」
「あ、待って!」
明兎がを引き留めた。
「その・・・・今どこに住んでるの?」
「おい、明兎・・・・・」
「よかったら、今日遊びにでも行っていいかな?(行くアテないし)」
「・・・・・・・・・んー、どうだろうなぁ」
はしばらく考え込み、溜息をつく。
本来、世界樹は特別な者しか入れない場所。
ミルだって特別に許されているのだ。
「・・・・・えっと、俺が住んでるとこ、こっから結構遠いんだ。 なにせ3日以上はかかったからな」
「じゃあどうやってここに来たんだよ」
葵のツッコミが入る。
「連れてきてもらった」
「誰に」
「アルに」
「だから誰だよそれ」
「アルフォースブイドラモンに」
「「もういいよ」」
はふいに空を見上げた。
その表情は、とても大人びていて。
笑っても悲しんでも怒ってもいない、ただ口を薄く開き無表情にも似た表情で空を見上げる。
「・・・・・・ってさ」
「ん?」
「なんか、大人っぽくなったよね」
明兎がいきなりそんなことをいうので、は思わず目を丸くした。
「何言ってんだ?」
「いや、何かこう・・・・・落ち着きっていうか・・・・・・・・・」
「・・・・・ま、ずっと大人しくさせられてきたからなー」
はまた空を見上げる・・・・・・が。
「・・・・・・!!」
「どうした?」
何かが飛んでいる。
あの光は・・・・・・ロイヤルナイツの誰か。
「アルかな・・・・・?」
「迎え、来たの?」
「ん、それっぽいんだが・・・・何か違ぇような気が・・・・・」
(何ていうか、雰囲気というか)
はしばらくそれをボーッと見ていたが、ある時急に目を見開き慌て始めた。
「ど、どうしよ、見つかる・・・・!!」
は焦って青い布を脱ぎ捨て、明兎に被せた。
「ちょっとそれ持ってろ!」
次の瞬間、はどこかへ走り出してしまった。
「「・・・・??」」
訳が分からないという表情で明兎と葵がの走り去った方向を見つめている。
そして、こちらに向かってくる光に気付いた時には、既に・・・・・・・・・
「
・・・・ッ!?」
目の前に、息を切らしているマグナモンの姿があった。
「のわっ!?」
「何だ・・・・・・ではなかったか・・・・・・・」
の服の色が見えたので、降りてみたら。
「おい、お前」
「は、はいっ!!?」
「・・・・・これはお前のものではないだろう?」
マグナモンは明兎がに被せられた青い服(布?)を掴んだ。
「はい・・・・・・あの、もしかしてアルフォースブイドラモンさんですか?」
「いや、俺は違う・・・・・・お前等こそ、まさか・・・・人間か?」
「あぁ、そうだ」
葵が答える。
「何故アルフォースブイドラモンのことを知っている」
「・・・・・・・・が、『アルに連れてきてもらった』って」
「チッ・・・・・・そうか。 迷惑をかけたな・・・・・・・・はどこだ?」
「あっち」
明兎は先ほどが走り去っていった方向を指差した。
「あなたがここに来る少し前に」
「・・・・・なら大分遠くへ行っているな・・・・・・それを渡せ」
マグナモンはの服を受け取ると、そのままのいる方向へと飛び去っていこうとした。
「あ、あの・・・・・・」
「何か用か?」
「お、名前は・・・・・・・」
「・・・・・・・・マグナモンだ」
それだけ言うと、今度こそ飛び去ってしまった。
「・・・・・・・・・・」
「ん、どうした明兎」
「ほぇ〜・・・・格好良かったな、あの人」
「な・・・・」
・・・・・・・・どうやら明兎はマグナモンに一目惚れしてしまったらしい。
「また会えるかなぁ・・・・」
「・・・・はぁ」
「・・・・・・・・随分遠くまで来ちまったな、今どこだ?」
は地図を開いてみた。
「げ」
光の街から、かなり離れている。
「うぅ、アル・・・・・・・」
あの場所でまだ待っているのだろうか。 それとも、迎えに来ているのだろうか・・・・・・・
「・・・・・・ここにいたか」
「・・・・・・・・・・・(3、2、1、ダッシュ!!)」
振り向かなくとも誰の声かくらい分かる。
はまた走り出した。
(・・・・ん、待て・・・・・・俺は何で逃げてんだ)
だが、すぐに立ち止まって後ろを見た。 マグナモンはいない。
「おい」
「・・・・あ、そっちか」
マグナモンはの前にいた。
「全く・・・・・・アルフォースブイドラモンの奴・・・・・・・」
「・・・・・・アルは?」
「世界樹だ」
「そっか」
マグナモンは持っていた青い服をに着せた。
「・・・・・・帰るぞ」
「なぁ」
「何だ」
「俺まだ、友達に別れ言ってない」
「・・・・・・さっきの2人のことか」
マグナモンはふぅ、と息を吐くと、を横抱きにした。
「ちょっと待て」
「?」
「この格好であいつらの前に出てくるつもりか?」
「・・・・・・そうだが?」
「・・・・・・・背中でいい」
はマグナモンの腕から降りて、背中につかまった。
「行くぞ」
「あぁ」
そして、達がいた場所には、まだ明兎と葵がいた。
「おーい」
「あ、
・・・・・・とさっきの!?」
明兎は何故かとても嬉しそうだ。
「・・・・・・・・1分だ」
「え?」
「1分したら、引きずってでも連れて帰る」
そう言うと、マグナモンはをおろした。
「」
「・・・・・・・・明兎、葵」
は静かにこう言った。
「俺、いつか絶対お前等を元の世界に帰す方法を見つけてみせる・・・・だが、その時は・・・・・俺は帰れない」
「え、な・・・・・・何で!?」
「だから・・・・・お前等が帰ったら会うことも多分なくなると思う」
2人とも驚きを隠せないようだ。
「・・・・・・お前」
「じゃ、俺引きずられて帰んねーと」
くるりと振り返り、はマグナモンの方へ歩いた。
「おい、待てよ」
「・・・・あぁ、言い忘れてた」
振り返ったは、にっこりと笑って言った。
「俺、また光の街に来るから」
見たことのないほどの笑顔だった。
「なっ・・・・・・」
「じゃぁそゆことでマグナモン、次もよろしく〜」
そう言って、満面の笑みを浮かべたは、マグナモンの背に掴まった。
「またな〜!」
「・・・・・・・・・・・・・」
不機嫌そうなマグナモン、逆に機嫌のいい、それを見つめる唖然とした2人。
「・・・・・・・」
「ん?」
「言っておくが俺は許さないからな」
「えー・・・・・・・・・」

ちょっと長めになりました。
タイトルの意味はタイトルバーにいつも書いてるんですが今回あんまり関係なかったような;
マグナモンとアルちゃん(えぇっ!?)のことを書きたかったんです。
マグナモンの愛称どうしよう。 マグ・・・・・は嫌だな。
さんなら『おーい、マグナー』で通りそうな気が・・・・・・・