「やめんかーー!!」
が入ってきた瞬間の怒鳴り声。
「何だ・・?」
は黒城を見つけると、駆け寄った。
黒城は勝舞を突き飛ばし、ゴブリンは30分後決闘を始めると言った。
「デッキ・・作ろう」
「その必要はねえ」
「・・・・・・・・・・」
そして、2人は決闘場へ向かった。
第3話 怪我と終わり
「おせえ!! なにしてんだ、あいつぁーーーー!!」
「凶死郎、抑えろっての!」
(あーっ、もー!!!)
「待たせたな、黒城!」
勝舞が来た。
はホッとして、決闘を見ることにした。
カギを渡され、決闘スタート。
2ターン目。
「『ファイレクシアの盾持ち』!!」
「・・早いな・・」
それよりも。
「勝舞・・怪我してんじゃ・・・・」
そう。
愛善を助けたとき、受けたやけど。
(何でだ・・何か・・胸が熱い・・・)
熱を発しているのは、自分のペンダント。
ハートのビーズで作った青い羽根。
淡水パールの頭。 涙型のビーズの胴体。
ジルコニアがついた天使の輪が乗っており、手にもっているのもジルコニア。
が、5年ほど前から持っていたものだ。
「何で・・・・・?」
まるでカウントダウンのように、天使の鼓動を感じるみたいだ。
(負けた者は消える・・それが神殿のおきて・・)
はハッとした。
「あのカギ・・・・・」
気付いたのだ。
(凶死郎頼む・・カギを捨ててくれ・・・!!)
そして。
「おまえなんか最低の決闘者だ!!」
「嫌だ・・やめろ・・・」
ミミ達とは違う場所で決闘を見ていたは、泣き出し、うずくまり、耳を塞ぎ震えた。
「私のせいだ・・私のせいであいつは壊れたんだ・・・・きっと・・・・・・」
自分がいなくなったから。
だから、黒城が死神となってしまったのか。
間接的な原因が、あの男だとしても。
「・・・あいつの切り札・・『のたうつウンパス』・・・・・・」
そして勝舞は、シヴ山のドラゴン。
しかし黒城は全体ダメージで勝舞を倒す気だ。
「SHOCK!!」
「当たった・・・・・」
勝舞が、勝った。
「やったぁぁ!!」
しかし、は。
「凶死郎早く! カギを捨てろ!!」
しかし、その叫びは届かなかった。
「今日からは、ライバルだ!!」
勝舞が黒城に手を差し出した。
(ライバル。
けっ・・・・・それが、黒い死神に向かって言う言葉かよ・・・・・・)
黒城は笑って、顔を抑えた。
(どうやら、決闘前にもらった裁きのかぎが動き出したようだ・・・)
「じゃまだ、切札」
『ドゴォォ・・・・ン!!!』
「黒城ーーーーっ!!!」
爆発。
が最も恐れていたこと。
「どうして・・捨てなかったんだ・・・・・・・・」
「早く医務室へ!!」
「私も行く・・」
ゴブリンは悪くない。
白凰が指示したことだ。
「勝舞・・・・・・・」
「?」
「・・・・・・勝ってこい」
は黒城を医務室に運ぶのを手伝った。
「待ってろ、みんな!!」
勝舞は白凰の間に向かった。
「必ず、おれは勝つ」
そう、言い残して。
「凶死郎・・・・・・・・・・・」
傷だらけでベッドに横になっている黒城を見て、また泣きそうになってしまう。
まだ決着はついていないだろう。
「大丈夫だよな・・・・・」
黒城が苦しそうに唸ると、ついにはまた涙を流す。
「・・・・・・ダメだな、私は」
何も守れない。 何も救えない。
自己嫌悪、だったのかもしれない。
「疲れているのだろう、隣のベッドで休めばよい」
振り向くと、ゴブリンがいた。
「ありがと・・そっちは?」
「あの2人の決闘を見に行く・・勝舞に助言でもしてやらねばな」
「そっか・・・・」
ゴブリンが出て行った後、は黒城の隣のベッドで眠りに就いた。
しばらく涙は止まらなかった。
「ん・・・・」
傷の手当てがきちんとされている状態で、黒城は目が覚めた。
「・・・?」
その頬には、涙の跡がある。
「・・この泣き虫野郎が」
すると、が寝言でこう言った。
「・・凶死郎・・・・・・・・・」
(なんなんだ、この感情は・・今まで持ったことのない、この気持ちは・・・・・)
胸がドキドキする。
一体なんなのかさっぱり分からないこの感情。
「ん・・・・・凶死郎・・?」
目をこすりながら笑顔でが言った。
「よかった・・痛くねーか?」
「いや・・もう大丈夫だ」
「・・勝舞、勝つよな」
「このおれに勝ったんだ、勝ってもらわなきゃ困るな、それより」
黒城はの方に向き直った。
「おまえ・・・今までどうしてたんだ?」
何年か前。
共に過ごした城での1年間。
楽しかった。
デュエルと出会い、仲間が出来た。
それなのに、運命は2人を引き裂いた。
「おまえ・・てっきり死んだのかと思った」
「・・私・・・・・こっそりお前のあとについてきていたんだ・・でも途中でついてこられなくなって・・・・」
「おーい!」
外からゴブリンの声がする。
「勝舞が・・勝った?」
「・・、行くぞ」
「・・・うん!」
「あぁっ、黒い死神!!」
「おっ、黒城!! おまえはどうすんだ?」
「さぁな・・・決めるのもめんどくせぇ・・・・」
「そっかーー・・それより服、着ろよ。 かぜひくぞーー!!」
その時。
「待てよ凶死郎、服!!」
慌てて後を追う。
「あ、勝舞! またな!!」
「おう!」
すると、ミミが首をかしげた。
「結局、あの人誰だったのかしら・・・・・・」
「あれ、知らないの? さんだよ?」
れく太がさりげなく答えた。
「って・・・あの・・・・・・・・?」
「あぁ、幻の決闘者だ! 今度頼み込んでデュエルしてーなぁ・・・」
は黒城に追いつくと、一緒に歩いていった。

神殿編完結(短っ