「結局眠れなかった・・」

とか言いながら睡眠時間は短いものの寝てる間は爆睡していたである。

牛次郎の起こした決闘で騒がしかったのもあるが、なにより寝る前の黒城の行動。

そして抱かれ慣れてしまったのか、1人で布団に入るのは少し寂しかった。

朝から晩まで決闘ばかりだというのに、こんなで大丈夫なのか。

「・・もうこんな時間!?」


朝早くに昨夜あったことを聞いたのだが、気付けばもうすぐ選手の入場だ。

「やべぇ!!」

デッキケースを手にとり、は部屋を飛び出した。




・・・・・部屋の窓から。









第7話 DMバトルアリーナ その3








 くるりと華麗に空中回転を決め、は会場へ急いだ。

「なんとか間に合った・・・」


『そんじゃ、バトルアリーナ2日目、はりきって始めるぜーー!!』

「それじゃ選手入場だーー!! まずは熱血決闘者、切札勝舞くん!!」

声援がわき上がる。

「中身は何者? グレート・バケツマン!! 謎の美少女、不亞幽ちゃんーー!!」

そして。

「黒い死神、黒城凶死郎くんーー!!」

「あれ、いないぞ?」

「遅刻だー!!」

そして、と薫が入場してきた。

「頭脳系決闘者、五十嵐薫くん!」

声援が一瞬消えたような。

「そして最後は・・幻の決闘者、青い天使・ ちゃんだーーー!!!」

(・・黒城、どこ行きやがったんだ・・・)

は一応観客席を見回してみたが、見当たらない。

心配でたまらなくなったは、審判らしき男に声をかけた。

「あのさ・・・第5試合、先にやってくれねぇか?」





 「君・・何を言って・・・」

「すぐ終わる」

切れ長のアイスブルーの瞳は、真っ直ぐと男を見ている。

氷のような目だった。

海のように青い髪とは違った色だった。

「・・・理由はなんだい?」

「・・・・・探しに行くんだ、凶死郎を」

男はしばらくした後ため息をついた。

「OK・・今回だけだぞ」

男は他の選手にも了解を取り、マイクを持って第5試合開始を伝えた。

『選手からの強い希望で、第5試合から始めるぜ!!』

観客席からは歓声の嵐。

幻の決闘者、の決闘を見れるとなると、まぁ仕方ないことなのか。

「ねぇねぇちゃん、1つ約束」

「・・・・・・あ゙?」

明らかに機嫌の悪そうなと、良さそうな薫。

「ぼくが勝ったらデートしてついでに付き合ってもらうよ」

「・・・・・はぁ!? ふざけてんのかテメーは!!」

がキレた。

『・・・では、決闘スタート!!』









『バシュン!!』







掛け声の直後に響いた音。

見れば、シールド無傷のと、クリーチャーにトドメをさされている薫がいた。

一般の観客には、まったく見えなかった。

「なぁ・・・・・・・」

はさきほどの男に向かって言った。

「この後の試合・・・私、棄権するから」

それだけ言うと、カードを片付けてはステージから飛び降りた。

『タンッ』

そして出口一直線に走っていった。































 「きょーしろーーっ!!! どこだ、きょーしろーーーっ!!!」

その時、の目に見えたもの。

それは、海辺に倒れている人影。

「まさか・・!」

階段を下りたら時間がかかる。

そう思っては砂浜に向かって飛び降りた。


「凶・・死・・・・郎・・・・・・・・・?」

バラバラになっているカード。

そして、黒城が倒れていた。

急いでカードを拾い集め、枚数を確認してみると。

「1枚多い・・?」

その中の1枚には、こう書かれていた。


『Who are you? ―あなたはだれ―』




「起きろ・・頼むから起きてくれ・・・ってか起きろ!

は黒城の身体を揺すり、必死に叫んだ。

しかし、一向に目を覚ます気配はない。

「誰なんだよ・・・」

それより、早くこの状況をなんとかしなければいけない。

「頼むから・・起きてくれよ・・・・・・・・」

目には涙が溜まっていた。

(もしこのまま目を覚まさなかったら・・・?)

そんな嫌な考えがの頭に過った。

「おい凶死郎、起きろ!」

黒城の体を起こし、必死になって叫んだ。

「・・・もうすぐお前の決闘が始まるんだぞ、おい!」

身体を揺すっても起きない。

はとうとう泣き出し、黒城の身体に涙が一粒堕ちた。

その時。

「くっ・・・・・」

「凶死郎!?」

黒城が、目を覚ました。

「大丈夫か・・?」

・・・・試合は・・・・」

「私はもう終わった」

「!?」

「今はバケツマンと不亞幽が決闘してる」

黒城は何が何だか分からない状態だった。

「・・・お前を探すために第5試合を先にしてくれるよう頼んだんだ」

「・・ということは・・・」

黒城はそこまで言うと会場に向かって走ってしまった。

「あ、ちょ、待てーー!!」

































 「速ぇ〜・・・」

も急いで会場に向かうと、黒城が幽の腕を掴んでいるところで。

「あなた、ちょっと邪魔じゃない?」

幽の一言の直後、黒城は壁に叩きつけられた。

「おいテメー・・・!!」

幽を殴ろうとしたも同じように、はじき飛ばされた。

の身体が宙を舞い、床に叩きつけられた時。

「てめぇ!」

勝舞が我慢できなくなり叫ぶが、幽の髪に締めつけられてしまった。

そして、バケツマンの一言で、決勝でカードの持ち主を決めることに。

そして、幽は観客のカードを全て集めてしまった。



「くっそー・・・」

起き上がったはステージでカードの山の上に座っている幽に上から再度殴りかかろうとした。

しかし幽の髪に捕まってしまう。

「あなた・・どうして平気なの?」

「あ? 人を床に叩きつけといて何ぬかしてやがんだ!!」

「くす・・・まぁいいわ」

は解放されると、幽を睨み付け、勝舞のところに走った。

「勝舞・・デッキ作るんだろ? これ、やるよ」

が渡したのは、ファイアー・バードのカード。

「お前なら、きっと上手に使えるさ・・B・W・Dもいることだし」

「・・・え?」

「だから・・・絶対勝て

は黒城を医務室まで運ぶと言って黒城を支えようとするが、勝舞は『医務室まではおれが連れていく』と言って先に行ってしまった。

そして、幽のドラゴン狩りの時間が、始まろうとしていた。















 「凶死郎・・・」

3人が苦しんでいる医務室で、は3人の看病をしていた。

といっても、医師の手にも負えない状態、まるで呪いにでもかけられたような苦しみ。

にできることは、なかったのかもしれない。

「すごい汗・・・」

ジョーはのたうち回り、牛次郎はシーツを握りしめ、黒城も歯を食いしばって苦しんでいる。

「前にもこんなこと・・・あったっけな・・・・・・・」

あの時は、ここまで悲痛ではなかった。

・・・・・・」

「・・喋んない方がいいんじゃねーの」

本当に苦しそうだった。

黒城本人も、それを見ているだけのも。

「お前がいると・・何でか知らねぇが大分楽になるんだ」

「はは・・・私は同じやつくらっても平気だったしな・・・」

に呪いは効かなかった。

「うっ・・・」

「大丈夫か?」

汗を拭き取りながら、は心配そうに聞いた。

会場では、今勝舞が幽と決闘している。

(私も・・頑張らねーとな・・・)

時が過ぎていく。





























































  

さんはいろんな意味で強い。
次の話はです、音量注意。