「凶くん、ペット係って何すればいいの?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハトの世話、だろ」

「ふーん・・・私、頑張る!」

2人は城にペット係として住むことになった。

「ハトさん、エサだよ〜」

幼いは楽しそうに微笑みながらハトを眺める。

「凶くんも早くっ」

「あ、あぁ」

それから毎日、2人の頭には白いハトが乗っかっていた。








白い鳩が









 「・・・・・あれ?」

「どうしたんだ?」

黒城がを見ると、が泣きそうな顔をしていた。

「ハトさん・・・元気ないの・・・・・」

の手の中の1羽のハトが、ぐったりしている。

「・・・・私がちゃんと世話、しなかったからだよね」

「いや、オレが・・」

「うぅん、凶くんは頑張ってたもん、凶くんは悪くないよ」

はハトの頭をなでた。



























 その日から、はそのハトの世話につきっきりで、他のハトの世話は黒城がやっていた。

「凶くん、無理しないでね、ごめんね、ごめんね・・・・」

「いいんだよ、別に」

「でも、凶くんにまで迷惑かけちゃうもん・・・私は1羽しか面倒みないのに」

でも、ハトの状態は日に日に悪くなっていった。



そしてある日、2人がハトの世話をしていると。

「くすん・・・くすん・・・・・・・・・・・」

「お、おい、どうしたんだ?」

「ハトさん・・・このままじゃ死んじゃうよぉ・・・・・・」

かろうじてまだ生きているという状態。

は涙を流しながら、『どうしよう、どうしよう』と言い続ける。

「・・・・・・・・とりあえず泣くな、オレまで辛くなる」

「・・・・・うん」

はハトをカゴに寝かせた。

「なんとかエサは食べさせてるんだけど・・・・・・・・・・」

「なら、何とかなるだろ」

黒城は気付いていた。

がここ数日、ろくなものを食べていないということに。

「お前も何か食え」

「・・・・・・・うん」

そうとは言ったものの、元から少食でもあるし、やはり食事が喉を通らない。



「・・・・・・・・・ステラさん」

「ん、何だ?」

「私・・・・・・・どうしたらいいんでしょう」

はステラに全てを話した。

「ハトさんは・・・私のせいで病気になっちゃったの」

「そうか・・・・・・でも、お前が一生懸命看病なり何なりすればきっと大丈夫だと思うぞ」

「ありがとうございます・・・・・」

ステラはあぁ言っているが、やはりは不安になる。

このハトは、大切なハト。

決して死なせるわけにはいかない。

は責任を感じていた。
































































 「ハトさん、大丈夫?」

はカゴの中を覗き込んだ。

「大丈夫だよ、絶対元気になるからね」

しかし、ハトは眠ったままで動かない。

「? ハトさん・・・?」

何度呼びかけてもピクリとも動かない。

「・・・?」

黒城がのいる部屋に入ってきた。

「うわーん!!」

それと同時にが泣き出してしまう。

「どうしたんだよ、一体・・・・・・・」

「ハトさんが・・・・・ハトさんが動かないの・・・・・・・・・・・・」

ぽろぽろと涙をこぼしながらは黒城の服を掴んだ。

黒城がカゴの方を見ると、ぐったりとして動かないハトの姿。

「ぐすっ・・・・・・・・・ぐすっ・・・・・・・・・・・・・・・」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

泣き続けるにかける言葉が思いつかない黒城は、どうしたらいいか分からなくなる。

は俯いて泣いたままで、黒城は何だか焦っていて。




















 そのまま、時が過ぎた。

本当は短かった時間なのかもしれない。

だが、2人にとってそれは長い時間であった。

ついに、黒城が言葉を発した。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・オレが、そばにいいてやる・・・だから泣くなよ」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・凶、くん?」

は顔をあげて黒城を見上げた。

「言っただろ、ずっと一緒にいてやるよ」

「・・・・・・・・・・・ありがとう」

の優しい笑顔を見て、黒城は思わず顔を赤くして視線をそらす。

それに気付かないはもう一度カゴに目を向ける。

「・・・・・・・・・・・ハトさん」

まだ目を覚まさない。

「・・・・きっと、そのうち目ェ覚めるだろ」

「・・・・・・そうだね・・・・・・・そうだよね」

それでもハトは微動だにせず、はまた俯く。

「・・・・・・・・・・・・生きてるんだったら、また、元気に空を飛んでよ」































































 その日は晴れ。

他のハトは元気に空を羽搏いている。

ベランダに置かれたエサをつついているハトもいる。

ただ、1匹のハトだけが、眠っている。

「ほら・・・・・・・また、飛んでよ」

はカゴを持ってベランダに出た。

「ほら、お日さまの光だよ」

「・・・・

その時。










『・・・・・・・・クルックー』










ハトはその羽毛を撒き散らし、大空へと羽搏いていく。

「ハトさん・・・・・・・・・?」

はしばらく動かずに、飛び回っているハトを見ていた。

「・・・・よかったぁ!!!」


は振り返って、黒城に抱きついた。

今度は、満面の笑みで。

「ちょ、・・・・・・・」

「嫌なの? ゴメンね、すぐ離れるから・・・」

が笑って手を放そうとするのを感じて黒城はとっさに片手でを抱き締めた。

「あッ・・・・・わりぃ」

「・・・・・・いいよ、別に」

すぐに手を放した黒城は何であんなことをしたのだろうかと疑問を抱く。

は空を見上げて『よかったねー』と叫んだ。





































































誰も気付けぬ恋心。






























































またよく分からないものを書いてしまった(汗