次の日。
は学校から帰ると、夕飯の買い物に出かけた。
とはいっても
は料理ができないので、真智子と一緒に作ることになる。
「ただいまー」
「あら、早かったのね・・・宿題とかはないの?」
「げ、忘れてた」
は急いで自分の部屋に上がり、プリントを取り出した。
「・・・・・この髪、邪魔だな」
宿題をさっさと終わらせてから、
は横に垂れている自分の髪に触った。
幼い頃から変わらない、下の横の方でツインテールにした髪型。
「・・・・・・・・・・よし」
は髪ゴムを取って、自分の髪を後ろで束ねた。
2.敏感反応
「あ」
は自分の左腕についている機械に気付いた。
リストバンドのようなもので、
はそれを見つめながら溜息をついた。
「・・・・もう、これはいらねーか」
はそれを外して机の奥にしまった。
そして、青いミサンガが残った。
幼い頃結構緩めにつけたものなので、今でも丁度いい。
ミサンガにかけた願いは、
本人以外誰も知らない。
ミサンガを
の腕につけた人間でさえも。
「・・・暇だからまた散歩にでも行くか」
は立ち上がって、街へ出かけた。
「バカもん!!!」
「ん? うっせーなー」
目を向けると、その男は社長らしく、他の男がしきりに頭を下げている。
そこに、チャイドランがすっと近寄って、社長のベルトを切った。
「・・・・・・・見なかったことにしとこ」
よくは見えなかったが、大体予想はつくので
は目をそらした。
「あ、範人だ」
(毎回チャイドランを追っかけてんのかよ・・・・?)
は近づいてみた。
「さっきのイタズラ見事だったぜ、チャイドラン」
範人は立ち上がった。
「な、何で毎回オレさまの居場所がわかるんチャイ!!」
「それくらい分かるさ」
範人はトレジャーガウストを取り出して言った。
「Gハンターのオレにはな★」
「何してんだ、範人にチャイドラン」
は範人の後ろから顔を出した。
「お前は・・・もしやお前もハンターか!?」
チャイドランは自分を持ち上げた
にも驚いた。
前回も、自分を範人に渡そうとしたのだから、もしかしてとは思っていたが。
「俺はハンターじゃねーよ」
「だったら何で・・・
ってそれより皆逃げるチャーイ!!」
「みんなって誰のことかな?」
「ギャ〜〜〜〜! もう捕まっちゃったよ〜!」
既に他のガウストは捕まっていた・・・・
「ケケケ、チャイドラン、あとはお前だけだ・・・・・」
(わーん!! コイツ、やっぱりたちわるーい!)
そしてチャイドランは泣き落としを思いついた。
「ううっ、すまんチャイ・・・・・・・・」
「!?」
そして泣き落とし作戦実行。
は既にそれを見抜き、面白そうにそれを眺める。
「そうだったのか・・・・・・・おまえの気持ちを考えず力尽くで捕まえようとしてすまなかった。 おわびの印にエサをやるよ、食べてくれないか?」
「ありがとう!
(ププッ、泣き落とし大成功! やっぱり人間ってバカチャイねー)」
そしてチャイドランがエサを受け取ろうとして、
が必死に笑いをこらえていた、その時。
「え、エサに釣りバリが仕込んであるーっ!」
「バレたか! オレに泣き落としなんて通用しねーんだよ!」
「えーん! コイツ、ホントにたち悪ーい!」
「待て!!」
「・・・・・・・ふぅ、にしても笑えたなぁ」
その時。
『ドクン』
「!?」
の身体に変化が起きた。
(やべぇ、抑制装置置いてきちまった・・・・・・!!)
そして長い間抑制装置に頼ってきたせいか、変化が通常より大きく出る。
あの程度のガウストなら、まだこんなに影響は大きくないはずなのに。
「くそっ・・・・・・・・・・・うあぁ・・・・・・・・・・・!!」
は必死に抑えようとしたが、身体が言うことを聞かない。
(ここじゃまずい・・・・・隠れねーと・・・・・・)
は知らなかったが、
が隠れようとした場所こそ、範人達がいるところであり。
「ん・・・・・・・・? このガウスト反応は?」
「それならオレが逃げ道教えるよ☆」
「え・・・・・・・、マジチャイか? やっぱ持つべきものは優しい友達チャイねーーー!」
ダルクドラゴンは効果音が出るほどニコニコしながらチャイドランを誘い込もうとする。
その間に範人が立ちはだかった。
「そうはさせるか!!!」
「ギャ〜〜〜! もう来た! 捕まえるのはやめてくれ!」
「出たな! 人食いガウスト!!!」
「へ?」
範人はダルクドラゴンを指差している。
「何言ってんだお前! ダルクドラゴンはそんな悪いことしないチャイ!!」
チャイドランはものすごい声で大笑いしながら叫んだ。
「ダルクドラゴンとオレさまは幼馴染みで仲よしチャイ!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
物陰に隠れていた、そっと様子を見ていた。
身体の変化はまだ収まらない。
「なぁ〜〜〜ダルクドラゴン!」
しかしダルクドラゴンは急成長し、凶暴そうな姿となる。
(え?)
「おのれ〜〜〜〜、Gハンターめ邪魔しやがって。 もう少しでチャイドランを食えたところを!!」
「本性を現ししやがったな!」
範人はダルクドラゴンを釣ろうとしたが。
「ちっ! 強えぇ! 糸がもたねーか!」
「うっ・・・・・あぁっ!!」
は、ダルクドラゴンが本性を現したことで、ますます自己制御ができなくなる。
だが、できなくなればなるほど
も制御しようとしてしまう。
そして、
の髪が完全に黒く染まってしまった。
そして、俯いていた顔を上げると、その瞳も金色になっていた。
「もうオレにはどうすることもできねーぜ!」
「そんな! 範人、ダルクドラゴンを助けてくれよ!」
チャイドランは範人に訴えた。
「お前は正義のために戦うGハンターなんだろ!!」
「ジョーダンじゃねー! 誰が正義のGハンターだって? てゆーかガウストのくせにオレに命令すんじゃねーよ!」
範人は笑いながら顔を押さえた。
「オレはてめーらをガンガン捕まえて家来にするのが趣味なだけ! ガウストのために自分の身を危険に曝してまで戦うつもりはねーよ!」
はそんな言葉は聞こえず、ただただ必死に自分の変化を抑えようとするだけ。
「友達なんだろ? てめー1人で何とかしな!」
範人が立ち去ろうとしたその時。
「範人! このとおりだ! ダルクドラゴンを捕まえてくれ!!!」
チャイドランは土下座して範人に頼み込んだ。
「ホントのアイツはあんな凶暴なガウストじゃないんだ!! 範人、お前の腕を見込んで頼む! アイツを止めてくれ!!」
(・・・・・・・ガウストがここまでして頼み込むとは・・・・・・・・・)
範人はチャイドランの頭にポンと手を置いた。
(範人!)
「ちょうどいいところにバスが来たぜ☆」
(あんな奴いなくたって、オレさま1人の力で・・・捕まえてやる!!)
「ダルクドラゴン! おとなしくしてくれ!!」
チャイドランは必死でダルクドラゴンを抑えようとする。
『バチン!』
「くっ! 暴れ出した! 抑えきれな・・・・・
って、こっこれは!?」
ダルクドラゴンに、範人の針が引っかかった。
「勘違いすんなよチャイドラン、思いついたのさ、『バスの力を利用すれば』そいつが釣れるってな」
バスの上、範人が乗って釣り針をかけていたのだ。
「だけど暴れられたらおしまいだ・・・・・・・・」
今にも糸が切れそうな状態だった。
「友達なんだろ!? その手、絶対はなすんじゃねーぞ!」
チャイドランはニィと笑った。
「当ったりめーーーだ!!」
「釣ったらぁ!!」
そして、『ドン』と大きな音がして、バスは吹っ飛んだ。
「範人!!」
「捕まえたガウストの暴走は止まったぜ」
「!!」
そこには、元の姿に戻ったダルクドラゴンが。
「チャ、チャイドラン、おまえのおかげで目が覚めたぜ・・・・・」
「ダルクドラゴン! 昔のお前に戻ったんだな!!」
そこには、確かに美しい友情が描かれていた・・・はずだった。
「ありがとう、チャイドラン・・・・・・」
(ダルクドラゴン・・・・)
「範人、ありがとう。 お前・・・本当はいい奴チャ・・・・・、」
「ダルクドラゴン、命令だ。 手ェはなすなよー、そいつ捕まえとけ!」
「かしこまりました! 範人さま★」
「ゲーッ、こいつやっぱり最悪のハ
「と、その前に」
範人が手を止めた。
「チャイドラン、気付いてたか?」
「な・・・何を?」
「そこの物陰に・・・もう1匹すげぇガウストがいるんだよ」
範人が指差しているのは、
が隠れていた場所。
「ダルクドラゴンが本性現してから、急にガウスト反応が強くなったんだが、オレが釣ってからどんどんガウスト反応が弱くなって今にも消えそうだ」
「単にそこから逃げただけじゃないのか?」
「いや、反応自体は動いてないぜ・・・・今日はツイてらぁ・・・・」
範人がTガウストを手に、チャイドランと一緒に飛び出した、その時。
「な・・・・・・・・・・・・・・・!!」
「範人、どういうことチャイか!?」
やはりそこにいたのは、既に正常にもどった
だった。
そして
は気を失っていた。
「ガウスト反応は?」
「・・・・・消えてる」
「やっぱり逃げたチャイよ、それよりこいつどうするチャイか?」
を見ながら範人は考えた。
ガウスト反応が消えたのが腑に落ちないようだ。
「とりあえずこのままじゃマズいだろうな」
「どうするチャイ?」
「・・・よし」
範人は
を抱き抱えて、とりあえず自分の家に向かった。
第2話で〜す。 早くも
さんの秘密が明らかになってますね;
範人の家ってどうなってんだろ。見たい・・ってか、家族は確か両親と姉でしたっけ?
3人だけだったっけな、もっといたような気がする。