12.当日の朝





 「お嬢様、眠いんだが・・・・」

「そういえば、さんは朝に弱いのでしたね。 ですが、きちんと特訓に付き合ってもらいますよ」

その笑顔が怖いデス。

「ふぁー・・・・・・ぎょ!!

パールが起きてきた。

・・・・・・・・まぁ、そりゃ驚くわな。

『ドジャーン』なんて効果音までついてるし。 そしてバックにまで文字がついてるし。

「なんだ〜!? そのカッコは!?」


「・・・・・あなたも着替えてください。 服は用意してあります」

「はっ!?」

すっげー迫力〜(人事

「ポケモンたちのアクセサリーもすべて、この町の最高級ブティックで取りそろえました」

「・・・・最高級・・・・って、そりゃまた高くついたんじゃない?」

「大丈夫です、ブティック自体は私の所有物です」

羨ましい。

こっちに着て持ち金の制限なくなったから、ゲームでも現実(ゲームが今の現実とも言えるかもだけど)でも、この頃賞金稼ぎしてるんだよな。

それでもやっぱり・・・・お嬢様には及ばない。

シンオウ一のお金持ちだもんなぁ・・・・・

ここにいる皆全員私と同じ12なのに、皆私と違う。

私が劣ってるんだ。

皆頑張ってるのに・・・・・私だけ・・・・・・・

「・・・・・・ !」

「へ!?」

突然パールの声がしたから、驚いた。

「どうしたんだ? さっきから呼んでたのに・・・・・・・・大丈夫か?」

「あぁ、なんでもない。 少し考えごとしてただけだ。 気にすんな!」

『ピピピピピ』

ん、この音は図鑑のアラーム?

「ふぉふぁひょ〜」

翻訳すると『おはよ〜』っぽい。

ダイヤだ。






 とりあえず皆着替えて、特訓の準備。

つーか、私が1番時間かかった・・・・・

だってあれ着にくいんだよ。

マフラーっぽいのにはかなり苦労したな・・・・結局服だけ着てパールに頼んだけど。

何でパールかって? 1番近くにいたから。

顔が赤かったような気がするけど、気のせいだな。

「んー、やっぱダイヤにはちょっと大きかったかな・・・・・・・」

「お前のポケモンはアクセサリーつけないのか?」

「いや、やる時つければいいだろ」

「でもアクセサリーつけて踊れるのか?」

あ、確かに。

「そだな。 じゃぁカイ、それからライカ、ちょっとこっち来て」

つーかさ、テーマ発表まで分からないでしょ、コーディネートなんて。

ヤマ張るのか? そうなのか?

一応お嬢様と一緒に私もコーディネートの確認、全部のテーマでしたけど・・・・・

・・・・・ま、いっか。 とりあえず適当に行こう。

「さあ! 始めましょう・・・・・・・スーパーコンテストの、特訓を!!







 「ハーイ♪ 1・2・3!」

只今ダンスの練習中。

例によってダイヤと他のポケモンも参加。

「ジャンプ♪ 前・前・右・左・・・違う! ちがーう!!

ぶつかってる・・・・

ちなみに私ダンスだけは自信あります。

ダンスだけはいつも1番でした。

ダンスでポイント稼いでました(ぇ

私自身だって、ダテにバレエ習ってないよ。

元の世界じゃ、色々やってたからなぁ・・・・・(遠い目

ピアノもそうだし・・・・あと水泳も昔やってたような気が・・・・・

「まずはどう動くかを覚えなきゃ! ジャンプして前、前、そんで・・・・右で左で」

身振り手振りパールが説明してる。

「今はサルヒコがメインダンサー役でポッタイシや、るー達はバックダンサーの役をしてるわけだから。 サルヒコの動きをよく見てマネるんだ」

「そんな簡単なことじゃないけどな。 お嬢様とポッタイシならできるよ」

「そういえば、お前結構上手だったよな。 ちょっと手本やってくれないか?」

え?

「うん、いいよ。 じゃぁお願い」

よーし、頑張る!!





 (前、前、ジャンプ、右)

バレエだけじゃなくて、踊ることもまぁ、うん。 2年生くらいの時散々やってたから。

運動オンチのくせにあの頃はダンス好きだったよなぁ・・・・・・

今も結構悪くないと思ってるけど。

体力も結構ついたし・・・・・

(前、右、左、ジャンプ!)

「すごいね〜、すっごく楽しそうだよ」

「あぁ、それにとても正確だ」

「成る程、ああいう風にすればいいのですね・・・・・」

はい、フィニッシュ。

「すごかったよ〜〜」

さん、後でダンスの練習にも付き合ってください」

う;

「んじゃ、もっかいおさらいするぞ」

パールがコンテスト攻略本っぽいのを持って言った。

「ポケモンスーパーコンテストはポケモンの魅力を競うイベントで、3つの審査で評価が決まる」

「あぁ。 ビジュアルとダンスと演技だな」

「オレの台詞をとるなよ・・・まぁいい、じゃぁその審査について説明するぞ」

やっぱりパールはこーゆー時アツいな。

「こんなにもたくさんの要素がある、それなのに・・・・・・」

出場は今日、か。 しかもあと8時間・・・・・

「分かっています。 全力で練習します」

「あぁ! お嬢さんが頑張ってるのはオレも分かる! だから協力もしてる!」

・・・・・何だかうるさくなりそう。

「でもさすがに昨日の今日で優勝できるくらいの仕上がりに持っていくのは・・・・・・・、現実に無理なんじゃないか?」

・・・・・・・・・・・・・え?

パールがそんなこと言うなんて・・・・・・・

そりゃ、うん。 バトルとは違うさ。

私も正直ちょっと心配だし・・・・・自分自身も。

「優勝だぞ!! 全出場者の中で1番って事なんだぞ!!」

「・・・・何といわれようと・・・・・・・」

お嬢様がギュッと拳を握りしめてる。

「優勝しなければならないのです。 大観衆の面前で家名をかけて誓ってしまったのですから!!」

おー、燃えてる。

気持ちは分かるよ。

私だって、ダイパコンビから話聞いて・・・・・同じことを言ったかもしれない。

『優勝してやる!』って叫んでたかもしれないんだ。

ましてやお嬢様のことだから、絶対優勝したいに決まってる。

あんな言われようで、優勝しないで何になるっての。

「だーかーらー! それがオレにはわかんないんだよ!!」

「なぜわからないのです、家名の重さが!!」

「だってただの名字だろ!?」

「た・・・・・・ただの名・・・・・・・・・・・!?」

・・・・・激しくなりそうだな。

ダイヤもポケモン達ボールに入れてるし、私も・・・・・

でも、何なんだ?

この気持ち。

今まで感じたことのないこの気持ちは。

何て言うか、悲しくなるっていうか・・・・・・・・あーもーわかんねーよ。

モヤモヤするっつーか・・・・・・・もういいや。




 「そこの・・・・・・、少年と少年と少女と少女よ・・・・・・・」

だ、誰ッ!!?





  



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