6.意志






 「間に合ったーーー!!!!」

「どぅわ!」

うわっ、危ねー!

こっちに倒れてくるなよオイ・・・・

ま、何とか支えたけどな(カイネに乗ってたし)

「あれー、覗き見かよ?」

「追い出されちまったんだよ!! つーか大声出すな !!!」

こいつら何したんだ一体(汗

「で、どうなってるのかなーっと・・・」

私もジムの中を覗いてみた・・・

「ポニータ? 不利だなぁ」

「・・・・・・・・・・・・・・・・」

「相性的にはね〜」

そ、確かに相性的には不利。

「でもなぁ、私が行ったことある地方じゃ必ず最初いわタイプの使い手のジムリーダーと戦ったんだよね、今まで3回戦ったよ」

「ってことは、慣れてるのか」

最初はみずタイプのポッチャマで挑んだから、楽だったけど。

「・・・・後の2回はな、私・・炎タイプしかろくに戦えるのがいなかったんだ」

「・・ってことは、相性の壁をぶち破ったってことか・・・・・・・・・」

いやぁ、カントーはぶち破ってもいないけどねw

「でも、ポニータじゃ多分無理だよ」

「何でさ」

「・・・・・私の時とはいろいろと条件が違うんだ」

ホウエンではアチャモを進化させてワカシャモのにどげりで勝ったけど・・

ちなみに『にどげり』はリーグまで覚えてた。

カントーじゃそこら辺のマンキー捕まえて勝っただけだしw

「逆に、パールが戦ったら有利になるかもな」

進化させれば楽勝だろうし。

そうこうしてる間にポニータがやられちゃったよ。

「・・・・・・ま、勝つだろうな」

「何で分かるの?」

「・・・カンだ」

マジ、分かる。

やっぱり漫画じゃジムリーダーは強いが・・・・・ポッチャマは元々強いっぽいしな。

さーて、イワークも倒れたし一対一の勝負か。

私もズガイドスには結構苦戦したしな。

「“かげぶんしん”!!!」

当たんねーと意味ないっつーことか。

「どーなってるダイヤ?」

「ダメだよ〜、お嬢様もポッチャマもすっかり焦って・・・!」

焦っちゃいけねーな、焦っちまったら相手の思うつぼってとこか。

「負けちゃいそうだよ〜」

「ほら、お嬢さん、特訓メニューでいろんな技の組み立て覚えただろ? 思い出せよ、あのパターンだ・・・・・・・・・」

・・・・・あのパターン?

「絶対、負けんなよォー!!! 負けたら罰金100万円だァァァ!!!」

『コラ、おまえたち! また挑戦者に助言するつもりか!?』

どこの誰だか知らねーが、応援くらいいーじゃねーかよ。

「ど〜しよ〜パール〜また怒られた〜」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・よし、ダイヤ」

今度は何するつもりなんだよお前ら(汗

「ここで漫才の練習しよーぜ!! それなら文句ねーだろ!!」

「・・・この状態でか、パール?」

「あぁ! ダイヤ、行くぞ!!」

あぁ、漫才でアドバイスしようって魂胆かぁ。

いいんじゃねーの、その考え!

・・・でも、今言ってることは無関係っぽいから聞き流しとこう。

「こんこここんこんがらがって混乱してきました」

・・・混乱?

そういえば特訓でそんなのがあったような・・・・・・・

「ポッチャマ!!」

あ、あの水・・・多分“みずのはどう”か?

じゃぁ多分あのズガイドスは混乱してるかもだな。





「“しねんのずつき”!!!」

あー、あれ食らっちゃおしまいだな。

『ズガン!!!』

・・・壁に頭突きしたよこいつ。

「!!! ズガイドス!!」

おーおー、ズガイドスの頭でアチャモがくるくるぴよぴよ・・・・・・・・

「やっぱ混乱してんだな、あれは」

ズガイドス、目ェ回してこてんと倒れちまった・・・・

「そうか・・・・・・・・・・さっききみが放った水流、ただの攻撃だと思っていたけど、相手を『こんらん』させる効果を併せ持った技、“みずのはどう”だったんだね」

それにしても、よくこの土壇場で追加効果が出たもんだな。

『ヒョウタのズガイドス戦闘不能! よってこの勝負・・・挑戦者の勝利!!!』

「や・・・やった・・・・・」

やば、 パールが倒れる!

「わ〜〜〜〜!?」

さ、支えないと・・・・え?

・・・・私が支えようとしたら、パールが逆に私の下敷きになったんだが(汗

なんか私が後ろにまわったらパールが私を・・・一体何が起こったんだ?

・・・とりあえず後で謝らなきゃだな。









 「おめでと〜お嬢様〜〜〜」

「ありがとう」

さて、と。

「あの・・パール、さっきはゴメンな」

「いてて・・・何がだ?」

「何ってお前・・・私の下敷きになっちまっただろ?」

私結構重いしさぁ・・・・

「別に、 軽かったし・・・地面に腰打った時は痛かったけどな、いてて・・・・

いやそれぜってー嘘だろ

「それにしても、すっかり自信取り戻したみたいだな」

「よかったな、ポッチャマ」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

・・・・・・無言か。

ポケモンの言葉が分かる私でもやっぱプライド高いこいつじゃ無理か。

「あなたたちのおかげです、試合中のヒントも助かりました」

「どういたしまして。 いてて・・・・・」

・・・・・やっぱ痛そーだな。








 ホテルに帰ったし早く休みたいなー。

「・・・そう、1つお伺いしたいのですが・・・」

「ん?」

何だろ。

「ジムに入って最初たんパンこぞうと対峙したとき。ポッチャマに・・『“はたく”じゃなく“あわ”を使え』と言いましたね」

「あー」

・・・私知らないんだけど、いなかったし。

「まるで、これから出す技が分かっているかのようでした――何故です?」

へぇ、分かるのか・・・私にはできねーな。

大体バトルしたのまだ1回だけだしゲームなんかで分かるわけがないよw

「分かるんだよね〜パールは・・ポケモンのかまえ方で出そうとしてる技が」

「かまえ方?」

・・・じゃぁ、私の戦い方も通用しないのか・・ちぇ。

指示が聞こえなくても分かるんじゃしょーがねーよなぁ。

「大体だけどな、父ちゃんの影響かな?」

「お父さまの?」

あ・・・・もしかして。

「オレが小さい頃に出たっきりなんで、よく覚えてないけど、とにかくポケモンバトルの強い父ちゃんでさ お嬢さんに渡した特訓メニューも父ちゃんのことを思い出しながら書いたんだ。 今ごろどこで何してんのやら」

へー、小さい頃から・・あ、でもそれはゲームの中では私も同じなのかも。

父親見たのサファイアだけかなぁ。

その点じゃ父親を超えたと言えるのか?

「そうそう、これは使わずじまいになりました」

「使わずじまい? なに?」

「持ち合わせがあったので敗北を覚悟したとき用意しておいたのです」

はい?

まさか・・・・・・・・・・・・・

「罰金100万円です」

「「うえええ!!!」」

「へぇ」

いや、だってな?

私約100万円のリボン2つ持ってるんだぞ?

でも現金見るのは初めてかも。

・・・あ、でもゲームの持ち金合わせりゃそんくらいにはなるよな?

後で確認しとこ。

「それにしてもすげーな、その大金がこれと同じくらいの価値なんて?」

「これ?」

「すごいね〜パール〜、オイラ初めて見たよ」

私はリュックからライカとゲンのリボンケースを取り出してみた。

「ほれ」

ゴージャスロイヤルリボン・・・・・色は気に入らないけど。

「これ1つ100万円

「なんでそんなの持ってんのさ〜・・?」

「も1つあるよ」

2つ合わせて199万9998円。

これ売ったら大金になるんだろうか?

「な、何だかめまいがしてきた、立ってらんない。 部屋に戻って寝てくる」

「あ、大丈夫か?」

今度こそ支えてやるからな!























 


 「くか〜」

「パール、疲れたんだろうなぁ・・・・おまけに私の下敷きになって」

「ジム戦のあいだ中、ずっとオイラを肩に乗せて踏み台になってたもんね〜」

「!!」

ホント、頑張るよな。

「彼は・・・、何故そんなに頑張るのですか?」

「パールはねぇ、これと決めたことは絶対貫き通すんだ」

「はは・・・パールらしいな」

「今回も『ポッチャマがふんばりきるまで何でもする』って決めてたから」

へー・・・私にはとても真似できないや。

「意志が硬い! 究極の硬さなんだ!」










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