「梅雨だな」

は突然呟いた。

「・・・・・・・・なんだよ」

「いや、そんだけ」

確かに外は雨だった、のだが。

「今何月だと思ってんだよ・・・・・・梅雨はとっくに過ぎただろーが

黒城は呆れたように、窓の外を見ているに言った。

「あぁ、そうだったな」

は笑うと、また窓の外と睨めっこを始めた。

時々溜息をついたり、窓に手を当てたり。








天恵








 「梅雨の雨は夏に向けて水を蓄えるためにあるんだってよ。 だったらこの雨は何なんだ? 梅雨明けしたって今週ずっと雨だ」

「オレに聞くなよ!」

「とにかく嫌だ。 雨は・・・・・・・・・・・・・・・・そういや、お前と会ったのも、あそこで暮らすようになったのも、こんな雨の日だったような

は何かを言いかけたが、思い出したように話を変えた。

「・・・・そうだな」

「あぁ、でもやっぱ雨は洗濯物が乾きやしねぇな」

はまた溜息をついた。

「掃除洗濯メシの仕度。 こう雨ばっかじゃやる気が滅入る。 ただでさえ面倒だってのに・・・・・・最近じゃてめーの分までやる始末・・・・・なぁ、凶死郎?」

「・・・・・何が言いたい?」

「いや、たまにはお前が何でもいいからやってみやがれって思っただけ」


は、たまっている洗濯物の山を恨めしそうに眺めた。

黒城は、たまっている洗い物の山を半ば呆れたように眺めた。

(ろくに家事もできねーで、よく今まで暮らしてこれたな)

(雨くらいでこの調子だろ、今までこいつはどうしてたんだ)

2人とも同じようなことを考えていたという。

















 「はぁ・・・・・・・さすがに食器は洗わねーとな・・・・・・・・・・」

「手伝った方がいいか?」

「いや、凶死郎は絶対皿割るわ」

は頭を抱えながらキッチンへと憂鬱そうに歩いた。

やはりいつもと様子が違う。



「ん?」

が振り返った。

「・・・・・休んだらどうだ?」

は驚いたように目を見開いたが、すぐに慌てて言った。

「あ、いや・・・・ホントに何でもないから・・・・・・・・・・・・気にすんな」

「・・・・・・いいから休めよ」

凶死郎はソファから立ち上がるとの腕を引っ張った。

「っつ・・・・って、ぉぃ・・・・・・」

「大人しくしてろよ」

黒城はを横抱きにして、寝室まで連れていった。




 「ほら、大人しく寝てろ」

「ん・・・・・・・・・・・」

黒城はに布団をかけて寝かせた。

眠かったのか、すぐに目を閉じて寝息を立て始めた。

「・・・・・・・・・あ」

黒城は思い出したように、キッチンへ戻った。
























 「ん・・・・・・・・大分楽になったかな」

、今何時だと思ってんだ」

時計を見れば、既に6時だった。

「あー、そろそろ晩飯の仕度を「もうしてある」

は驚いて黒城を見た。

「皿とかも洗っておいた。 洗濯はさすがに無理だったがな」

がキッチンに戻ると、確かに洗い物などは片付いていた・・・・・・・が。

出された夕食は、見た目は決してよくはなかった。

何故かというと、カップラーメンだったからである。

「・・・・・・自分で作れるのに」

「いいだろ、別に」

「つーかさ、3分以上経ってません?」

「3分経った頃食えるようにお前を起こしにいった」

確かに、麺は別にのびてはいなかった。

「・・・・・・ありがとう。 んじゃ、いただきまーす」

「美味いか?」

「ん〜・・・・・・・・・・・・・・美味しい」

は笑った。

「カップ麺がこんなに美味しいなんて初めて知ったよ・・・・・・そういや、何でお前今までここに・・・・・」

「・・・・・・・1人にさせるかよ」

はその言葉が嬉しかったようで、今までで1番キレイに笑った。

「そういえば、お前なんで具合悪そうだったんだ」

「あー・・・・・・それな。 私、雨の日はよく頭痛になって・・・・・・・たまたま重なって今週は特に・・・・・・・・」

「重なった?」

「あっ!! 今のは忘れろ!!」

すっかり元気になったようで、は笑って黒城を見た。

「雨は?」

「止んだ」

「そっか」












 「・・・・・凶死郎」

「あ?」

「・・・・・・・ホントに、ありがとう」























―雨は天からの恵みだった
































































雨お題1つ目は最近やってなかったDM。
これ書いてる時ホント眠かった。 つーか、今すぐ寝たい。